イギリスのEU離脱で、私たちの生活に影響はあるの?

2016/07/26 10:00
カテゴリ│
暮らし
中カテゴリ:

 

2016年6月24日(現地イギリス時間では23日)に行われたイギリスのEU離脱についての国民投票で離脱が決まったことをご存知の方も多いと思います。EU離脱が決まったニュース直後から円高・株安の動きが急に強まり、リーマンショック以来の経済危機が発生したとする報道も見受けられます。

 

一方で、何が起きるか、起きたかわからないという方もいらっしゃると思います。イギリスのEU離脱が決まって約1か月経った現在の状況とこれから起こることを簡単にお伝えして、今後の生活に影響があるかのご参考になさってください。

 

イギリスの今後と現状は?

難民の受け入れや約2万項目に及ぶといわれているEU共通ルールに嫌気がさしたイギリス国民の一部が、イギリスがEUから離脱すれば生活が良くなると考え、国民投票を求め、実際にEU離脱を決定するに至りました。

 

その一方、EUの加盟国内では、人や物の行き来が原則自由ですが、離脱するとその恩恵を受けることもできなくなります。日本やアメリカなどヨーロッパにない国の企業がEU全域で取引をしたい場合、イギリスに拠点を置くところも多くありました。しかし、今後EU加盟国内での人や物の行き来が自由でなくなるために、拠点を別のEU加盟国に移転することも考えられ、経済活動の低下やイギリス国内の失業者の増加が考えられます。

 

経済の停滞が予想されるイギリスポンドの価値は下がりはじめ、6月23日には1ポンド=157.74円でしたが、翌24日には139.91円、最も円高となった7月6日は128.79円、直近の7月2週でも1ポンド=140円前後と、1割以上の円高となっています。

 

一方で、リーマンショックは貸し付けたお金が戻ってこないという実際の損害が影響していましたが、今回のイギリスのEU離脱はこれから具体的なことが決まり、現時点でEU加盟国での人や物の行き来が止まったわけではありません。

 


 

日本への影響は?

上記でポンドの価値が下がり円高になっていることをお伝えしましたが、これから不安定になるポンドより安定している日本円に預けようとする流れが強まっています。これはポンドだけでなく、アメリカドルやユーロに対しても円高となりました。輸入品が安くなる可能性がある一方で、輸出品の販売を中心としている企業では、売り上げは円を基準にすると減るため(例:1ドル=120円の時に1万ドル売り上げたときは120万円となりますが、1ドル=100円の時に1万ドル売り上げても100万円にしかなりません)、輸出を中心としている日本全体の景気が落ち込む可能性が出てきます。  

 

日本の株価もイギリスのEU離脱が決まった6月24日の日経平均株価は、前日から一日で7.92%下落しましたが、7月14日にはイギリスのEU離脱が決まる前の水準に戻っています。

 

これからの生活には影響があるの?

イギリスやヨーロッパを中心に活動している企業でのお勤めの方はその影響を大きく受ける可能性が高いですが、日本国内で生活している分には、直接的な影響をすぐに受けることは考えにくいです。海外旅行は円高の影響を受け、お買い物や旅行費用は安くなりますが、食料品や装飾品、自動車等は時間をかけて為替の影響を値段に転嫁するので、すぐに値下げすることも考えにくい状況です(円安の際もすぐに値上げにはなりませんでした)。

 

 

直近の景気減速はイギリスのEU離脱だけが原因ではなく、テロや各国の選挙結果、新興国の成長鈍化等別の影響もあります。一方で、7月12日から4日連続でニューヨークのダウ工業株平均株価は過去最高値を記録しています。アメリカの景気が良いことの一端を示す内容ですが、あまり大きく報道されていません。不安な面だけでなく、プラスの面も意識しつつ、輸入品の価格や外国の為替の情報を時々確認して、生活のプラスになるように意識しましょう。

 


1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。


  • 0
  • 0
  • 0
  • 0

既にクリックしています。

この記事にコメントする

残り2,000文字

暮らしの新着記事

はじめての方へ

クックパッドベビーとは

赤ちゃんの笑顔でいっぱいに。赤ちゃんがニコッと笑うとそれだけで幸せ。「クックパッドベビー」は、妊娠から育児までの信頼できる情報と、みんなのリアルな声が集まるところです。赤ちゃんの笑顔で、周りにいる人みんなを幸せにします。