カンガルーケアは危険!?どうしてそういわれるようになったの?

2016/08/31 09:00
コロンビアで始まったカンガルーケア。日本でも取り入れられるようになりました。しかし、その危険性についても議論がなされ、カンガルーケアとは別に「早期母子接触」といわれるようになり、ガイドラインも作られました。きちんと産院で説明を聞き、方法やリスクなど確認して、行うかどうか決められるといいですね。
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クックパッドベビーをご覧の皆さま、こんにちは!助産師のREIKOです。出産後すぐに赤ちゃんをママの胸に抱かせて、直接肌を触れ合ったり、話しかけたり、授乳したりするカンガルーケア。

 

「赤ちゃんが生まれたらカンガルーケアをしたい!」と思っているママもいらっしゃるのではないでしょうか?その一方で、カンガルーケアに伴う事故のニュースを耳にされたことのある方もいらっしゃると思います。そこで今回は、カンガルーケアについてお話しします

 

カンガルーケアの歴史

1979年、当時コロンビアは経済危機に陥っており、新生児医療への予算がなく、感染症で亡くなったり、育児放棄される赤ちゃんがたくさんいました。それを減らそうと首都ボゴタにある「San Juan de Dios Hospital」で働く2人の医師によって始められたのがカンガルーケアです。

 

当初は、極低出生体重児(出生体重1,500g未満) の赤ちゃんを対象に、ママの胸の間で裸の皮膚と皮膚を接触させるものでした。日本では、1995年に極低出生体重児に行われたのが最初で、2000年以降になると、出生直後のカンガルーケアが正期産の母子の場に拡大しました。

 

カンガルーケアは危険?

生まれたばかりの赤ちゃんは、外の世界に適応しようと、呼吸をして、心臓を動かして、お熱をコントロールして・・・と一生懸命です。どんなに元気に生まれてきた赤ちゃんでも、生まれてすぐ、とくに2時間くらいはとても不安定といってもいいでしょう。

 

そのような赤ちゃんがカンガルーケア中に状態が悪くなり、最悪死亡するケースが見られ、カンガルーケアの危険性について、議論が高まりました。このため、NICUで行われるカンガルーケアとは異なるケアであるとして、「早期母子接触」と名称を変更し、ガイドラインも作成されました。

 

早期母子接触のメリット

早期母子接触にはいろいろなメリットがあります。まず赤ちゃんは、ママと密着することで泣いている時間が減り、心拍数や呼吸数、体温などが安定します。そしてママの皮膚の常在菌が赤ちゃんに移動することで免疫力も高まります。

 

一方、ママは赤ちゃんへの愛着が高まり、母乳哺育が促進されたり、育児への不安を和らげるといった効果があります。


 

早期母子接触を行うにあたって・・・

先ほどお話ししたように、早期母子接触を行うにあたって、ガイドラインがあり、それに基づいて各産院で実施基準が設けられていると思います。

 

ママと赤ちゃんが早期母子接触できる状態であることはもちろんですが、産院側の人員や環境によって難しい場合もあるかもしれません。ママの希望を叶えたいという気持ちもありますが、でもそこはママと赤ちゃんの安全を最優先したいと私は思っています。

 

早期母子接触を行うことについて否定的な意見もあります。しかし、メリットがあるのも事実です。ママとしても悩みどころかもしれませんが、きちんと産院で説明を聞き、方法やリスクなど確認して、行うかどうか決められるといいですね。(TEXT:助産師 REIKO)


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