主婦のパート、月8万円と月16万円ならどちらがお得?

2016/11/29 10:00
パートをするときに扶養内で働くのか、扶養からはずれて働くのかは悩むところ。月8万と月16万円の場合、扶養からはずれる16万円だと年間で妻の年収が96万円増えたのに対し、手取総額が増えた金額は約38万円。もちろん年金でもらえる金額が増額に。時間や扶養の範囲内での優遇を重視するか、税や社会保険を負担しても手取の総額や年金を増やすか検討してみてください。
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お子さんが産まれて間もなくは働かなくても、しばらくして働こうとされる方は多いと思います。独立行政法人 労働政策研究・研修機構のまとめによりますと、1990年ごろに専業主婦世帯数と共働き世帯数は逆転し、2015年は687万の専業主婦世帯に対し、1114万の共働き世帯が存在するようです。

 

月3万円のパートでも30年続ければ、1000万円を超える金額になるコラムを書きましたが、今回は、ママの月収が扶養の範囲内である8万円と倍である扶養の範囲を超えた16万円の場合、手取や年金がどうなるかについてご説明したいと思います。
 

 

比べてみました!

○試算の前提条件は以下のとおりです。


夫:35歳(年収500万円・会社員)
(妻の年収が96万円の場合のみ、月11,000円の配偶者手当が支給される条件を設定します)


妻:35歳(年収①96万円の場合と②192万円の場合でそれぞれ比較・パート)
 

夫婦とも60歳までの25年間収入がそのまま同額で継続。社会保険・税は平成28年11月時点の制度に基づく。

年金の計算は、夫の年収が40年間500万円継続したと仮定。
妻の年収①96万円の場合、結婚前:年収240万円×10年間の厚生年金期間。
結婚後:30年の扶養期間と仮定。
妻の年収②192万円の場合、結婚前:年収240万円×10年間の厚生年金期間。出産前後5年間の扶養期間。
その後、年収192万円×25年間の厚生年金期間と仮定。

 

1.年収の差は96万円だが、手取りの差は約38万円

 

 

①妻の年収96万円の場合は、夫の扶養範囲内であるため、税金・社会保険料が掛かりません。また、前提として配偶者手当も支給される範囲内のため、基本給に上乗せされます。

 

配偶者手当(家族手当と呼ぶ場合も)は実施している勤務先もあれば、実施していない勤務先もありますので、ご自身の収入で検討する場合は確認をお願いします。夫は所得税・住民税の控除も適用されるため、②のパターンと比べて、夫の税額も少なくなっています。

 

①のパターンの場合、夫婦の手取合計は、504.1万円となります。
 

 

②妻の年収192万円の場合は、夫の扶養範囲を超えたため、税金・社会保険料の負担も発生し、夫の所得税・住民税の所得控除や配偶者手当が支給されなくなるため、夫の手取額も減少します。

 

②のパターンの場合、①より夫婦の手取合計は増えますが、妻の年収が96万円増えたのに対し、手取総額が増えた金額は約38万円となります。妻の年収がまるまる貰えるわけではないので、損した気分になる方もいると思いますが、一定金額(所得税は103万円、社会保険料は106万円または130万円)を超えると支払義務が生じます。

 

しかし、手取総額は増えているので、お仕事の内容やキャリアアップを考える場合には、扶養の範囲を超えて働くことも選択肢として考えられると良いと思います。

 


 

2.国からの年金受取は約32万円(約37%)増加

①のパターンは結婚前の10年間だけ厚生年金に加入し、その後は夫の扶養(第3号被保険者)となる前提です。
 

2016年の支給率で試算をすると、65歳からの年金支給額は年間約85万円となります。

②のパターンは出産前後の5年間だけ夫の扶養(第3号被保険者)となり、結婚前の10年間は年収240万円、出産後の25年間の年収は192万円を前提としています。
 

2016年の支給率で試算をすると、65歳からの年金支給額は年間約117万円となります。

①と②のパターンを比較すると、年金受取額で1年あたり約32万円(約37%)の差が出ます。

 

年金制度は今後も改訂が予想されますので、試算の金額どおりになるわけではありませんが、厚生年金の加入期間が長ければ、65歳以降に受け取る年金は増えますので、扶養の範囲で働くか、扶養の範囲を超えて働くかの判断材料にしてくださいね。

 

 


時間や扶養の範囲内での優遇を重視するか、税や社会保険を負担しても手取の総額や年金を増やすか、ご自身とご家族に合った働き方を検討する機会にしていただければと思います。

 

 


1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等、多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。


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